子猫と捕獲器の犬

市役所に収容された4匹の子猫。
その中に横たわっている子が1匹いた。
身体はすでに冷たくなっていて、かすかに泣く力だけが残っていた。
この子だけをとりあえず急いで連れて帰り、からだを温めてミルクを少しずつ飲ませた。
あともう少し遅ければ・・・。

この子をはじめ、生まれては捨てられ、次々と消える、消されてゆく命を見ていて思うこと。
“生まれずに済ませてあげられていたら”・・・と。
命を守れない変な決まりごとが困った壁となっている。
このままではいけないことはみんな感じているのに・・・!
国よ!県よ!町よ!
何とか考えて欲しい。
生まれて苦しむ命があってはいけないと思わないのだろうか。
猫の虐待事件のような残虐な行為と、この国が、県が、町がやっていることは
同じに思えてならない。

そんな子猫のとなりにはこの子がいた。
市が捕獲器を置き、やっと捕まった子だという。
捕獲器は針金で厳重に留められていた。
触れないのでトイレにも出せない、と。

この子の様子から何とかなる気がしてそっと触ってみた。
唸ることもなく、じっと固まっていた。
そして、そっと首輪を付けて外に連れ出したとき・・・
動物指導センターの車がこの子を引き取りにやってきた。
捕獲器でやっと捕まった犬=人に慣れず新しい飼い主さんを見つけることは難しい、という市の職員の判断から、私たちボランティアに保護を頼む前にセンターに迎えを頼んたようだった。

一足違いでこの子の命も助かった・・・。
人に飼われている犬だってひとたび外に離れてしまえば心細いし、警戒心だって強くなる。
散歩に連れ出すと、ウンチも出来た!
こうして何とか留まった2つの命。
頑張って幸せにしてあげたいと毎回のことながら強く思うのでした。

*次回のいばらきの犬と猫 譲渡会のお知らせ*
11月7日(土) 13:00~15:00
茨城県笠間市吉岡11-8(ガソリンスタンド跡地にて)
☆雨天決行、駐車スペースあり
よろしくお願いいたします。
